全力投球は失敗のもと 音声入力で人生に5割の余白を生み出そう

「時短」という考え方自体やめたほうがいい

矢野(以下Y):お話をお伺いしていて感じるのですが、勝間さんは話し言葉に非常によどみがないです。考えていることをそのまま言葉にできている。私でしたらいちいち考えながら話します。

勝間(以下K):慣れですよ。キーボードを使っていると、キーボードの速度に合わせて考えてしまいます。音声入力がデフォだと思えば慣れて同じように出力できるようになります。そのほうが効率がいいです。

Y:勝間さんは9月に書籍の翻訳をされていますよね?時間の使い方についての書籍です。

When 完璧なタイミングを科学する
ダニエル・ピンク (著), 勝間 和代 (翻訳)
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000189729

Y:私自身子供がおりまして、時間の使い方ってすごく重要で、できるだけ短い時間でやることを済ませたいと常々思っているのですけども、この書籍を訳された勝間さんならではの時間の使いかたのアドバイスをください。

K:まず「時短」という考え方自体やめたほうがいいです。

Y:えっ

K:みんな的確なタイミングがある。というのがあの書籍の伝えたかったことです。時間を100%使い切ることが正しいことではないんです。
睡眠時間がまず1つの例です。睡眠は7時間取らないと、残りの17時間のパフォーマンスが落ちます。たとえ寝る時間を数時間節約して仕事をしたとしても、残りの時間の質が無駄になっている。全く意味がない。バランスの問題です。仕事についても、詰め込みてはいけない。1時間おきにポンポン仕事が入ってしまう状態ではパフォーマンスが落ちてしまいます。

Y:はあー…

K:私は週に全く仕事をしない日をまる1日は取りますし、1日の面会、外出予定は最大3件までと決めています。

1つの仕事を遂行するには30%から50%の余裕を

Y:1日ですと普通は8時間は仕事する感じで生活していますが、そういう考え方はなさらないですね?

K:ないですね。集中する仕事は5時間くらいの稼働で、後の時間は本を読んだり人と話したり。睡眠時間もだいたい午前1時から午前9時くらいの間は寝ています。

Y:勝手にすごく長時間労働されているかたと思っていました…。

K:もともと稼働時間に関する研究には興味があって、スラックという考え方があるんです。余裕率という考え方です。私の場合、1つの仕事を遂行するには3倍程度の余裕率を持たせるとうまくいくという研究があります。
書籍の販売方法に例えましょう。売れている時期に100%在庫を配本したらどうなりますか?売れている書店に本が行って、売れないところには行かない。半分だけ配本すれば、状況をみて調整できる。

Y:出版社的にはあと半分売り逃がしたらどうするの。と思いますよね。

K:私の考えではそれは間違いです。余裕を持たせて調整すべきです。

Y:私の中の常識が覆されて混乱してきました。

K:冷蔵庫の中身に例えますよ。私は常に冷蔵庫の中身を半分しか入れません。そうすることによって「中身を探す」という行為から解放されます。見た瞬間探し物はそこにあるから。

Y:良かれと思ってストックヤードに物を詰め込んでました…。なくなったら困ると思って。でも、買ったことを忘れているものがありますね…。今度からは8割くらいにしておきます。

K:8割でも多いです。仕事でも、お金でも、物でも、7割以下。5割程度にしておきましょうよ。

Y:ううーん。でも仕事でも100%全力出してるほうが褒められるような気がしちゃう。

K:見せなきゃいいんですよ。余裕を。そもそも何割で働いてるかなんかわかんないんですよ。

Y:その結果アウトプットの質が上がれば良いわけですよね。

K:そうですよ。

みんな遊ぶことに対して罪悪感を持ちすぎている

K:私は証券会社時代、セルサイドアナリストという証券会社でおそらく最も忙しい仕事をしていました。財務分析するんですけど、私、仕事の合間に大学院行っちゃうんですね。

Y:行っちゃうんですか。

K:お客さんがいる時間に電話すると応対しなきゃいけないでしょう。いない時間帯、夜中とかに当時よく利用されていたボイスメールを一斉配信するんですよ。そうするとこの人はよく働く人だなあ。って。

Y:いま開発現場なんかですと連絡手段にチャットが普及しておりまして、ずっとオンラインで連絡とれることを期待されがちなんですが、そういうの良くないですよね。フォーカスできる時間が少なくなっている気がします。

K:時間を決めて対応するのは重要ですね。私はチャットヘッド(メッセージを受信した相手のIDが画面最上位に表示されるAndroidアプリの機能)全部消していますよ。

Y:ご自身のタイミングで一気に返信するんですね。

K:私LINEでも2日に1回くらいしか見ないです。それくらいのタイミングでだいたいのことは全部治まるんですよ。

Y:お母さんとかは子供の都合とか家族の都合に合わせなきゃいけない時もありますけども、常に余裕、余白を持つという意識はとても重要なことですね。もっとたくさんの人が知っておいたほうがいいかもしれない。
最初から無理するんじゃなくて、自分でしっかりコントロールして生活するって大切ですね。
でも私なんか凡人なんで、余裕を持って生活したらSNSボーッと見たりしてサボっちゃうかもしれないですよ。

K:いいんですよサボって!あのね。みんな遊ぶことに対して罪悪感持ちすぎなんですよ!

Y:げえっ!

K:なんのために生きてるんですか??

Y:…。

K:私の場合、毎日カタンを4、5ゲームやってますよ。1ゲーム20分くらいかかるゲームですけど。それこそ仕事を音声入力に切り替えちゃえば仕事時間半分くらいになっちゃいますよ。
それにね、多少の入力間違いだってきっちり修正する必要はないんです。通じればいい。

Y:勝間さんやさしい…。

K:みんな音声入力すればいいんですよ。そうしたら入力仕事の手間が省けて1日の半分くらいは余裕が生まれますよ。

Y:おっしゃる通りです!オフィスで普通にやろうかな。最後にお伺いしたいのですが、Simejiもスマーフォンも誕生から今年でおよそ10年です。今後の10年、勝間さんはモバイルについてどのような期待をお持ちですか?

K:スマホ以外の機器がもっと出てこないかなと期待しています。いますべての技術ってスマホにばかり合わせているじゃないですか。私はGoogle Homeなんかはすごく便利に使っていますが、そういう別の方向性が欲しい。私本当にスマホあんまり好きじゃないんです。あんな小さくて不便なものをみんなよく我慢して使ってるなあ。と。

Y:画面に頼るというのにも限界がありますよね。

K:音、聴覚を活用するデバイスなんかも期待できるかも。

Y:五感をさらに活用したデバイスを検討する余地はありますね。本日は示唆に富んだお話を本当にありがとうございました!

Simeji開発チームの感想

効率や生産性向上を大切にする勝間さんが道具としてSimejiを選んでいただけていることがとても自信になりました。また、音声入力で効率化して生み出した余裕に対し、さらに仕事を詰め込むのではなく、充実した生活を楽しむための余白に利用されている姿にも感銘を受けました。
常に思考を巡らせて常識を常識として受け取らず、ご自身の意思と視点で可能性を切り開くお姿には終始魅了されるばかり。まるで書いてあるものを読みあげるかのごとくよどみのない勝間さんのスマートな会話運びを私も手に入れたい…。音声入力で日々トレーニングします!


勝間さんへのSimeji音声入力ユーザーインタビューレポートはこちら

Last Update:2018.10.31